散歩中に捨てられた子猫を見つけてしまった……という場合もあるでしょうが、それは稀なこと。一般的には、猫ちゃんを飼うことを決めたら、次はどこから猫ちゃんを迎えるかを考えるのがステップです。さらに、男の子と女の子どっちがいい? 猫種は? 子猫? それとも成猫? など選択肢はどんどん広がっていきます。
猫ちゃんも大事な家族の一員です。長く一緒に暮らすわけですから、猫ちゃんがストレスなく幸せな生活を送れるよう、飼い主さんの家族のライフスタイルを考えた上で迎え入れましょう。

どこで出会う?

猫を飼うと決めたら、次に考えるのはどこから迎えるかということ。主な方法に次の4つがあります。

保健所から引き取る

最近は「殺処分ゼロ」を実現している自治体も少しずつ増えてきました。しかし、各自治体の保健所では毎日多くの猫が収容され、悲しいことですが、新しい飼い主さんに巡り会えないまま命を失われていきます。保護団体同様、保健所でも里親を募集していますし、自治体によっては譲渡会などを行い、少しでも不幸な猫を減らそうと努力しています。まずは住んでいる自治体に問い合わせてみましょう。

保護団体から引き取る

少しでも不幸な猫を減らすため、日本各地でさまざまな保護団体がボランティアで活動を行っています。それぞれの団体が里親を募集していますので、連絡してみるのもいいでしょう。各団体とも保護された猫が幸せに暮らせることを第一に考えていますので、団体によっては里親になるために室内飼いや避妊・去勢手術の義務など、いくつかの条件を設けている場合が多いので、問い合わせてみましょう。

動物病院から引き取る

動物病院でも捨てられた猫や引き取り手のない子猫を保護し、里親募集を行っていることがあります。病院内で保護されている猫の場合、獣医さんが健康状態をチェックしているので、引き取った後も相談に乗ってもらえるなど、心強い面もあります。また、診療のため病院を訪れていた飼い主さんのもとで産まれた子猫や、近所の家で産まれた子猫の里親を募集するポスターが貼られていることもあります。動物病院をたずねて、そうした情報を集めるのもひとつの方法ですね。

ペットショップ、ブリーダーから購入する

ペットショップにはさまざまな猫種がいますので、純血種が欲しい人は足を運んでみてください。また欲しい猫種が決まっている場合は、その猫種を専門に繁殖させているブリーダーを探してみる方法もあります。ブリーダーのもとで育てられた子猫はある期間まで母猫や兄弟猫と過ごしますので、社会性が身についているともいわれます。

性別はどうしよう?

個体差はありますが、成猫になるとオスとメスで体格にも違いが表れます。一般的にメス猫のほうがオス猫より小さめでほっそりした体つきになるといわれています。また、オス猫はやんちゃで甘えん坊、メス猫はおとなしくてクールといわれるように猫は性別で性格に特徴があります。やんちゃな猫と一緒にいつも遊びたいのか、クールな猫と静かに過ごしたいのか、自分が猫とどんなふうに過ごしたいかと考え決めるのもいいでしょう。『オス猫メス猫飼うならどっち?それぞれの特徴』も参考にしてみて下さい。

性格&見た目もいろいろ

性別によって性格が違うように、猫種によってもさまざまな特徴があります。まず大きくは雑種と純血種に分けることができます。雑種は三毛茶トラ、シロクロ、グレー……といくつもの色や模様が存在します。一方の純血種は、アメリカンショートヘアーアビシニアンなどの短毛種、ペルシャヒマラヤンなどの長毛種、さらにアメリカンカールのように耳がカールした猫など、大きさや体の特徴などは猫種によって決まっています。猫種によって違ってきますので、一概にはいえませんが、長毛種はおっとりした性格で、短毛種は活発で人なつこい性格の猫が多いようです。また、長毛種の場合、こまめなブラッシングが必要になりますので、そうしたお手入れの時間がきちんと取れるかどうかをあらかじめ考えてから選ぶようにしましょう。一般的に雑種のほうが純血種より丈夫だといわれています。

子猫 or 成猫どっち?

猫好きじゃない人でも子猫のつぶらな瞳や愛らしい仕草には勝てないかも。目が合った途端、一目惚れしてしまうこともあるでしょう。生まれたての赤ちゃん猫の世話は苦労も多いですが、日々成長していく姿を見守ることには格別の喜びがあります。一方、保護団体や保健所から引き取る場合は、成猫もいます。成猫を迎えるメリットには、子猫時代に必要な世話が要らないこと。きちんと飼育されていた猫ならばトイレや爪とぎを教える手間も要りません。子猫より落ち着いているので飼いやすいという声もありますが、保護されたノラ猫は警戒心が強く、人になつかないこともありますので、根気よく接することが必要です。

 

*猫との『関係性』に関する「にゃんペディア」獣医師監修記事はこちらをご覧ください。

 

*『子猫』に関する「にゃんペディア」獣医師監修記事は、こちらをご覧ください。

 

*『子猫のかかりやすい病気』に関する「にゃんペディア」獣医師監修記事は、こちら。

 

 

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猫カリシウイルス感染症(猫風邪)

猫ウイルス性鼻気管炎(猫伝染性鼻気管炎、猫ヘルペスウイルス1型感染症、猫風邪)

クラミジア感染症

皮膚糸状菌症(真菌症、白癬、カビ)

回虫症

ジアルジア症

コクシジウム

東京猫医療センター 院長

服部 幸

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