クラミジア(細菌でもウイルスでもない病原体)によって感染する猫風邪の一種です。クラミジアが目や鼻から体内に侵入、粘膜が炎症を起こすことで粘ついた目やにを伴う結膜炎を発症します。
クラミジア単独による呼吸器症状は少ないと言われていますが、体力のおちた子猫は他の感染症を併発しやすいために注意が必要です。

こんな症状が出たら気をつけて

感染して2日から5日ぐらいで、片目にまず結膜の充血や腫れ、まぶたのけいれんなど結膜炎の症状がでます。そして進行すると反対側にも症状がでてきます。ワクチン接種を済ませていない子猫にこうした症状が見られたら要注意です。クラミジア猫感染症は感染力が強い病気です。グルーミングなど猫同士の密接な接触によって感染してしまいますので、多頭飼いをしている場合は入院させるなどして、感染猫を隔離する必要があります。

原因

母猫と子猫感染の原因でもっとも多いのはクラミジアに感染した猫との接触です。感染の原因として以下のようなパターンが考えられます。

飛沫感染

咳やくしゃみなどの飛沫に病原体が付着し体内に侵入する。

接触感染

涙や目やになどに触れることで病原体が体内に入る。

母子感染

母猫が感染している場合、子猫に感染することもある。

治療

もっとも有効な治療法は抗生物質の投与です。約4週間継続して投与し、クラミジアを完全に消滅させます。症状が軽いうちに抗生物質の投与を行えば、それほど重症化せず回復することが可能です。途中で症状が消えても、持続感染やキャリアーになることを防ぐため、4週間は投与を続けるようにします。
もし、重症化した場合は、インターフェロンの投与や輸液、点滴での栄養補給なども行います。

予防

猫クラミジア感染症はワクチンを接種すれば予防することが可能です。予防できる病気によってワクチンにはいくつか種類がありますが、5種混合ワクチン、7種混合ワクチンが猫クラミジア感染症をカバーしています。外出する機会の多い猫や多頭飼いの場合は、必ずワクチン接種を行いましょう。
また、猫クラミジア感染症は人獣共通感染症のため、感染猫の目やにや鼻水がついた手で目をこするなどして人が結膜炎を発症することが稀にありますので、触ったあとは必ず手を洗うようにしましょう。

東京猫医療センター 院長

服部 幸

詳細はこちら

関連記事

related article