街角で、出会った猫同士が「クンクン」。新しい猫を迎えたとき、先住猫と新参猫が「クンクン」。猫同士が鼻と鼻をくっつけて、お互いのにおいをかぎ合う仕草、よく目にしますね。この行動にはどんな意味があるのでしょうか。

猫はにおいからさまざまな情報を手に入れる

猫の嗅覚は非常に鋭く、人間の20万倍とも言われています。その能力を駆使して、においから多くの情報を入手しています。

たとえば、新しいおうちに引っ越したときには、家中のにおいをかいでまわって、ここがどんな場所なのかを確認しています。いつも一緒に寝てくれる飼い主さん以外とは一緒に寝なかったり、お客さんが来るとその人の持ち物をくまなくかいだりするのも、不安な状況に自分をおきたくない、安心したいという猫の本能の現れです。

いつも一緒に暮らしている猫同士でも、片方が病院へ行って帰って来ると、留守番をしていた猫がそのにおいに警戒して威嚇するという話をよく聞きます。これも、いつもと違うものを排除したいという気持ちからそうするのでしょう。

鼻と鼻でごあいさつ

知らない猫と出会ったとき、一方もしくは両方に敵対心があるときは、「シャーッ」と威嚇し合い、相手になるべく近づかせないようにします。弱いほうがすごすごと体を引けば、そこでおしまいですが、お互いに引かない場合には喧嘩に発展します。

お互いに興味があって友好的な気分のときには、顔を近づけ、鼻と鼻をくっつけてにおいをかぎ合います。「あなたは誰?」「どこから来たの?」そんな風にお話しているのでしょうか、興味深くにおいをかぎます。

次に、相手のおしりのにおいをかごうとします。しかし、かぎたい気持ちはありますが、かがれたくはないもの。お互いにかがれないようにグルグルとまわってしまう、なんてことも起こります。体の小さいほう、若いほうなど、弱い立場の猫が、最終的におしりのにおいをかがせて、これで猫同士のあいさつが終了します。

人間とも鼻であいさつ

猫 鼻キス

猫同士では鼻であいさつをするのが通常なため、猫にはとがったものに鼻を近づける習性があります。
人間に対しても、鼻のにおいをかいだり、差し出した指先のにおいをかいだりします。「この人はいつもの飼い主さんかな」「新しい人だ、誰だろう?」なんて思っているのかも知れませんね。

あいさつのあとは、スリスリ

飼い主さんが差し出した指先をクンクンしたあとは、そのままおでこや口の横のあたりをかわいらしくスリスリとこすりつけてくることがあります。これも、においに敏感な猫によくある行動のひとつです。

ほほやあごの下、眉毛のあたりにある「臭腺」から分泌される自分のにおいを、対象にすりつけることで「自分のもの!」とアピールしているのだそうです。

その他にも、共同生活をしている猫同士で体をすりつけ合うのは、仲良しの証。目上の猫に敬愛の情を示すためにスリスリするとも考えられています。飼い主にスリスリするのは、いつもご飯と安心をくれる大きなものへの愛を表現しているのかも知れません。

においに敏感な猫のために、いつものベッドやいつものクッション、いつものお皿など、お気に入りを作ってあげて、安心できる環境にしてあげましょう。強い香水を使ったり、香水を頻繁に変えたりするのは、猫にとってはとまどいの原因になるかも知れません。注意してあげたいですね。

 

 

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