猫の鼻はいつも湿っていることはよく知られており、そのために、鼻が乾燥しているのは病気の印と昔からいわれてきました。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか。どうして鼻は濡れているときと乾燥しているときがあるのでしょうか。ここでは、鼻が乾燥する理由と病気との関連性について解説します。

猫の鼻が乾燥するのはどうして?

鼻腔内にある腺からの分泌液によって、猫の鼻先はいつも冷たく湿っています。しかし何らかの原因で分泌液が少なくなったり、蒸発したりすると鼻が乾燥することがあります。
鼻先の乾燥は健康体でもふつうに生じることなので、基本的には心配ありません。

鼻先が乾燥する理由とは?

睡眠時・寝起き

睡眠中や眠たいとき、あるいは寝起きのときは、代謝が落ちて腺からの分泌量が減り、また、鼻を舐めないので鼻が乾燥することがあります。

 暖房器具の近くにいる

空気が乾燥するような、こたつやヒーターなどの暖房器具の近くにいると、鼻も乾燥してしまいます。

老化

老化によっても代謝が落ちて分泌量が減り、鼻が乾燥しがちになります。

脱水

水分が不足していることで分泌量が減少し、鼻が乾燥することがあります。

病気との因果関係は?

かつて、鼻が乾燥していることは体調が悪いことを示す1つのサインと信じられてきました。しかし、獣医療において「鼻が乾燥しているから健康状態が悪い」、または「特定の病気を疑う」ということはなく、特に最近では、鼻の乾燥と病気との関連性は低いと考えられています。

 

確かに発熱や鼻づまり、鼻の表面の病気によって鼻が乾燥することはありますが、これは結果的にそうなることもあるということで、鼻の乾燥が病気を示すサインとまではいえません。乾燥の有無で病気を疑うのではなく、発熱や鼻づまりなどの主症状に着目し、そのような症状があればすぐに獣医師に相談することが大切です。

鼻が乾燥するとどうなるの?

鼻が湿っていることで、ウイルスや細菌の侵入・増殖を防ぐ役割があるといわれています。また、鼻にはニオイを感知するという重要な役割がありますが、鼻が湿っていることでニオイ分子をより捉えやすくなるようです。したがって、老化などによって鼻が乾燥するとニオイが分かりにくくなり、特に食べ物を味よりもニオイで判断する猫は、食欲もなくなってしまいます。

鼻が乾燥したときの対処法とは?

老化などで鼻の乾燥がきつく、猫が辛そうなときには、次のような対処をすることで改善が期待できます。

部屋の湿度を上げる

乾燥を促進しやすい暖房器具はなるべくさけ、加湿器を使って部屋の湿度を上げましょう。

水分補給する

猫の通り道に複数個所飲み水を用意したり、水の温度を変えるなどの工夫をしたりして、猫が水分を摂取しやすい環境を整えましょう。さらに、ドライフードだけでなくウェットフードをプラスして与えても水分補給になるでしょう。

 食欲が落ちたときはフードを温める

食欲がない場合は、フードを温めることでニオイが強くなるので、食べてくれるようになることもあります。

 

Tokyo Cat Specialists 院長

山本 宗伸

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