猫と一緒に暮らしていると「何それ?どういうこと?」といった猫独特の気になる行動がいくつかあります。いわゆる〝猫あるある″の数々を解説していきます!

① おしりをこちらに向ける…見せてくるのは…ナゼ?

 

向けられた方としてはあまり良い気分がしないものですが…。
これには、友情のあいさつ、敵意がないことの現れ、信頼して安心している印、敵から守ろうとしている…等々いくつかの理由がありますが、すべてポジティブな意味合いなのです。猫にとっておしりは猫同士のあいさつで嗅ぎ合う「自分の身元や状態が現れる重要な部分」。猫同士でも、仲良くなりたい相手で無ければ、あいさつしません。
また危険を察知しにくい背後やおしりは、いわば弱点。信頼している相手でないと向けられないものなのです。
つまり愛猫がおしりを向けるのは、ずばり「愛情」から来る行動といえます。
これからは愛猫がおしりを向けてくれたら「ありがとう…」と優しく撫でて応えてあげると良いかもしれませんね。

 

※詳しくは「猫の寝る場所からわかる、猫のあなたへの好感度」をご覧ください。

② 鳥や魚を見ながら鳴くのは狩りの声なの?獲物にバレちゃわない?

 

ある日、愛猫が目を見開き「カッカッカッカッ」「ケケケケ」と鳴きながら窓の外を見ていました。
これはクラッキング(チャタリング)といわれ、こうした声を出すのにはいくつかの仮説があるようです。
虫や鳥を見て興奮している、アドレナリンで自然に出る、といった狩猟本能からくる動作だという説。ただ野生の猫やライオンなどのネコ科動物は、獲物に気づかれるため狩猟の際に鳴くことはありません。クラッキングが見られるのは、幼猫や狩猟をしたことがない飼い猫に多いといわれます。実際の生き物相手だけでなく、おもちゃなどに対して鳴く子もいます。
別の説では、窓越しで実際には獲れないためその葛藤を表す声だったり、獲物に噛みつく動作が現れたりするのではという見方もあります。またアマゾンのネコ科動物が、獲物のサルの鳴き真似をしたところが記録されたことから、クラッキングは獲物の声を真似ているのではといった考察もあります。

 

※詳しくは「鳴き声からわかる猫の気持ち【獣医師が解説】」をご覧ください。

③ そこに何かいるの…?!空(くう)をじっと見つめる理由は?

 

自分の目に見えないと怖いものを想像してしまいがちですが、まず、人と猫が見える世界にはかなりの違いがあります。
認識できる色の数などは人の方が範囲は広いのですが、動くものを追う動体視力と、暗闇でも物を見分ける能力などが、目の構造上、猫はとても優れています。また、最近の研究で猫は紫外線が見えることがわかりました。
私たちには見えない光や、通常は見えなくてもブラックライトを当てると見えるもののように、紫外線によって見えるものを愛猫は見ているのかもしれません。さらに猫はとても優れた聴力と嗅覚も持っています。人や犬よりも広い可聴域で、音がどこから出ているのかを正確に聞き取れるそうです。嗅覚は人の数万~数十万倍。
人には聞こえない壁の中や、外の虫の音などを聞き分けたり、私たちにはわからない匂いを嗅ぎ取っていたりすることもあります。はたまた、私たちが考えごとをするときにボーッとすることがあるように、猫も考えごとをしていて一点を見つめているというときもあります。

 

※詳しくは「猫がじっと見つめてくるとき、一体なにを考えているの?【獣医師が解説】」をご覧ください。

④ ゴロゴロいっていたのに急にガブッ!と噛んでくるのはなんで?!

 

これは「愛撫誘発性攻撃行動」といわれ、「もうやめて!」や「そこじゃない!」といった合図です。撫で方が違う、撫でる時間が長いといったときに出るようです。
また、もし噛む強さが甘噛みであれば、子猫時代の甘えの延長の可能性や、遊びへのお誘いで噛むこともあります。そのまま手で遊ぶと興奮して強く噛まれる恐れがあるため、おもちゃなどを使った方が安心です。その他では、人にはわからないけれど猫にはわかる、外の音や光などの刺激によって、警戒状態になっているという場合もあり得ます。

 

※詳しくは「猫ちゃんて、こういう生き物!猫の性格と習性」をご覧ください。

⑤ 群れで暮らさないのに集会しているのはナゼ?

 

猫は縄張り意識が強く単独行動を好む生き物です。にもかかわらず、公園や広場などで猫が「集会」をしている場に出くわしたことがある人も多いはず。
猫たちはどこから現れて、何をしているのでしょう?

この集会は日本だけでなく世界各地で目撃されています。まだ詳細は解明されていませんが、次のような傾向が見られるようです。

開催場所は餌場や猫たちの共通のテリトリー内。

参加者は外猫、野良猫、老若男女関係なく、近所に住む猫たち。自由参加。

時期は夏~秋にかけての夕方からが多い。一晩中続くことも。

参加者は一定の距離を置いているものの、発情期のオスとメス、親子や兄弟は近寄ってスキンシップする。

 

近所の猫たちに変わりがないか、発情期を迎えたメスがいるか、亡くなった猫や他からの新参者がいないか、といったメンバーや餌場の確認をします。

餌場を守り、共通のテリトリー内で争いが起きないよう、子猫のお披露目なども含め、お互いの存在を認識し合い、情報交換をしていると考えられます。また、シーズンには集会でお相手を見つけているカップルもいます。
集会している!と思いきや、ただのごはん待ちだったみたい…ということもあります。ごはん待ちをしつつ、集会をしているのかもしれませんね。
冬は昼の日なたの温かい場所、夏は風通し良く夕涼みに最適な広場…と過ごしやすい場所に集まったのが集会とされている、という場合もあるかもしれません。
その会ごとに持つ意味合いが違ったりするのかもしれませんが、集会が猫界の社交場となっている可能性は高そうです。

 

※詳しくは「無駄な争いはしない!面白い猫社会のルールとは」をご覧ください。

⑥ じつは面倒見がいいよね?

 

集会の話でも触れましたが、猫は単独行動を好み、ネコ科動物で群れを作るのはライオン以外にはいないそうです。でも複数の猫と暮らしていると、新入り猫や子猫に対してとても優しく、甲斐甲斐しくお世話したりする子を目にします。そうした行動は、猫は基本的にとても母性本能が強い動物だから見られるようです。
子どもを一度に何頭も産むため、1匹ずつ厳密に区別しないことから、他の猫の子や、姉妹共同で子育てをすることも。外猫ではオスは子育てをしませんが、家の中で一緒に暮らしていると母猫以上に子煩悩になるオス猫もいます。
そして、猫は「弱い者に優しく」という気質を持つ動物でもあります。子猫相手には喧嘩をせず、人の赤ちゃんにしっぽを握られても怒らない、といった猫は珍しくありません。また仔犬のお世話をしたり、弱った仲間の猫に寄り添ったりするなど、情に厚い動物なのです。
中には飼い主さんのことも「守ってあげなきゃ」と思っている子もいるようですよ。

⑦ シンクロするのはナゼ?シンクロしやすい子、しない子の違いは?

 

猫を多頭飼いしていると、同じタイミングで寝食をともにし、生活していると自然と行動が似てくるもの?と思いつつも、特にシンクロしやすいペアがいたり、シンクロしない子もいたり…なぜでしょう?
子猫は親や兄弟の行動を見て、生きていく上で必要なことを学んでいきます。そのため、近くにいる親しい猫の真似をするのは本能的な行動ともいえること。また長く一緒にいるうちに、行動パターンが近くなってきます。人も夫婦がだんだんと似てくると言われますよね。
仲良しな猫同士だと自然と一緒にいることが多くなるため、シンクロしやすくなるようです。逆に、あまり仲良くなければともに行動することも少ないため、シンクロはあまり見られないでしょう。

 

参考資料
・家ねこ大全285
・ネコがおしえるネコの本音
・猫のなるほど不思議学

アイペット損害保険株式会社

にゃんペディア編集部

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