気持ち良さそうに寝ている猫ちゃんののどから「ゴロゴロゴロ〜」という音が聞こえてくる…、それは飼い主さんにとって幸せなひとときですよね。この音を聞くだけで癒されるという人も多いのではないでしょうか。猫ちゃんがのどを「ゴロゴロ」と鳴らすのは安心している、リラックスしているというサインです。飼い主さんと猫ちゃんの信頼の証ともいえる、この「ゴロゴロ」について考えてみましょう。
「ゴロゴロ」音が出る仕組み
猫と一緒に暮らしたことのある人にとってはおなじみの「ゴロゴロ」音ですが、その音がどうやって出るのか、実はまだ解明されてはいません。世界中の研究者がさまざまな説を唱え、現在、いくつかの仮説が立てられています。まず、腹部から胸部への血流が胸腔内で反響して鳴るという説。猫がゴロゴロ音を出している時、胸にそっと耳を押し当ててみてください。胸腔全体が振動しているのが感じられるはずです。また、のどと横隔膜の筋肉の収縮運動が関係しているという説や、のどの奥にある「軟口蓋」という柔らかい部分が動くという説などがあります。
子猫の「ゴロゴロ」
産まれたばかりの子猫は母猫のお乳を吸っている時、ゴロゴロとのどを鳴らします。この時のゴロゴロは、ちゃんとお乳を飲んでいることを母猫に伝えるために子猫が鳴らしているようです。母猫はそれを聞いて安心し、お乳の出がよくなるともいわれています。お腹いっぱいお乳を飲んでいる満足感、母猫とつながっているという安心感がゴロゴロという音に表れているのかもしれませんね。さらに、ゴロゴロとのどを鳴らして音を出すことで自分の存在を知らせ、母猫に押しつぶされないようにしているという説もあります。
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成猫の「ゴロゴロ」
子猫時代は母猫へのメッセージとしての役割を果たしていたゴロゴロですが、成長するにつれ、たくさんの意味をもつようになります。リラックスしていたり、のどもとを撫でられたりして機嫌がいい時に鳴らすのは子猫時代と同じ満足の気持ちを表していますが、それ以外に、期待感を表すゴロゴロもあります。飼い主さんが遊んでくれたり、ご飯を用意してくれたりすることを期待しワクワクした気持ちからゴロゴロとのどを鳴らすのです。また、比較的年齢が若い猫に多いのが、少し高い音で鳴らす要求のゴロゴロです。そこには「ごはんちょうだい」「もっとかまって」「遊んで」といったおねだりの気持ちが表れているようです。
機嫌がいい時のサインと捉えられている猫のゴロゴロですが、実は具合が悪い時にも鳴らしているって知っていましたか? その理由について、はっきりとはわかっていませんが、ゴロゴロ音を出すことで、自身を安心させようとしているのではないかともいわれています。
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ライオンも「ゴロゴロ」鳴らす!?
猫科の動物であるライオンやトラもゴロゴロ音を出すのでしょうか。もしそうだとしたら、かなりの迫力なはず…と思いきや、実はライオンやトラはゴロゴロ音を出しません。同じ猫科の動物でも、ゴロゴロ音を出す動物と出さない動物に分かれます。ゴロゴロ音を出すのは、チーター、オオヤマ猫、マウンテンライオン、オセロットなど。一方、ライオン、トラ、ヒョウ、ジャガー、ピューマなどは鳴らさないことがわかっています。
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