ノルウェーの方言で「森林の猫」という意味の”スコグキャット”とも呼ばれるノルウェージャンフォレストキャット。

ふわふわしていてかわいらしい半面、海賊と一緒に暮らしていたという意外な歴史を持っています。

今回は歴史、性格、一緒に暮らすうえでの注意点などを解説します。

ノルウェージャンフォレストキャットの歴史

神話にも登場していた

大きくがっしりとしたノルウェージャンは長い年月をかけて、北欧の寒さに負けないよう現在のたくましい姿になりました。その歴史は海賊が多く存在していたバイキング時代までさかのぼります。

 

8世紀から11世紀中頃に現在のノルウェーやスウェーデンを含むスカンジナヴィア半島に住んでいたバイキング(海賊)は船をネズミから守るために猫を飼っていました。
また、彼らには結婚式当日に花嫁に猫を送る風習があったことから、猫は身近な存在だったことが伺えます。

 

北欧神話にも登場し、愛と豊穣(穀物が実り豊かなこと)の神フレイヤの馬車を2匹の猫が引いていたという話や、最強の戦神トールですら持ち上げられなかったグレーのノルウェージャンの話が残っています。
当時から大きくたくましいイメージがあったのでしょう。

 

種として認定されたのは20世紀に入ってからです。

はじめてキャット・ショーに出たのが1938年のことですが、第二次世界大戦により個体数が著しく減少してしまいます。その後愛好家たちの努力によって1977年に晴れて認定されました。

現在では日本でも人気の猫種で、猫種ランキングで第5位に位置しています。(『人気飼育猫種ランキング2021年』アイペット損害保険会社調べ

 

*「猫の歴史」に関するにゃんペディア記事もあわせてご覧ください。

 

 

 

ノルウェージャンフォレストキャットの特徴は?

寒さに負けない大きな体

スカンジナヴィアの厳しい気候にも負けない大型で筋肉質な長毛の猫です。
体格はオスで5.5~7kg、メスで4〜5kgまでゆっくりと成長します。

よく間違われる猫種

メインクーンサイベリアンは、ノルウェージャンとよく似ていて間違えられることも多い猫種です。しかし、よく見てみるとそれぞれに特徴があるのです。

 メインクーン

 

耳は飾り毛がついており、個体によっては先端が尖っています。また前肢より後肢が長いのが特徴で、独特のシルエットをしています。尻尾は根本が太く、ふさふさしています。

ノルウェージャンの方が頭が三角形で鼻筋が伸びています。

 サイベリアン

サイベリアンはノルウェージャンよりも顔が丸く足が短いという特徴があります。

まるみがあり愛らしい印象を与えます。

 

ノルウェージャンフォレストキャットの毛色、被毛

豪華でボリューミーな被毛が特徴

ブラウンタビー&ホワイトやオレンジタビー&ホワイトなどのバイカラー(ハチワレのように顔の途中で色が分かれている)が一般的ですが、ブルー1色など白が入らないノルウェージャンも数多く存在します。

美しいロングヘアは二層になっているダブルコートで、アンダーコートは密に生えており、オーバーコートは光沢があります。メインクーンと比べると触り心地が柔らかい印象を受けます。

 

首回りから胸部にかけての襟毛はボリュームがあり、ノルウェージャンの特徴です。また後ろあしは半ズボンを履いたように飾り毛がふさふさしています。

 

ノルウェージャンフォレストキャットの性格は?

落ち着きがあり穏やか

バイキングと共に船に乗っていた猫を祖先とするため、勇敢で好奇心旺盛だといわれています。落ち着きがあり、穏やかで順応性が高いため家族に溶け込みやすい猫です。運動能力も非常に高く、遊び好きなため高いところに登るのも大好きです。

*「猫との遊び」に関する、にゃんペディア関連記事を合わせてご覧ください。

 

*「部屋づくり」に関するにゃんペディア関連記事

 

ノルウェージャンフォレストキャットのかかりやすい病気は?

肥大型心筋症に気をつけて!

4型糖原病という代謝の病気がこの種の独特の病気として有名ですが、現在ではほとんどみかけることはなくなりました。

そのほか体格が大きいため肥大型心筋症になりやすい可能性が指摘されています。肥大型心筋症は猫でもっとも一般的な心臓病です。全年齢で発症する可能性はありますが、中年齢(7歳以上)から発症することが多く、病気が進行するまでほとんど症状があらわれないため、定期的に健康診断をうけましょう。

☞「うちの子おうちの医療事典」で『肥大型心筋症』を調べる

 

血液型は?

ほとんどがA型です。ある報告では93%がA型、7%がB型でした。

詳しくは、こちらをご覧ください☞「うちの猫ちゃんの血液型は?【獣医師が解説】

 

 

一緒に暮らすうえで気をつけること

大きめなキャットタワーを用意してあげよう

”森林の猫”という名前の通り、普通の猫よりもさらに高いところに登るのが好きなことが多いため、大きめのキャットタワーを用意してあげると良いでしょう。

一方で、好奇心旺盛な性格が裏目に出て、向こう見ずなところがあります。脱走や落下には十分注意しましょう。

 

また、長毛なので毎日のブラッシングはかかせません。特に春から夏にかけては短いサマーコートに変わるので、特にしっかりとブラッシングを行いましょう。

正しいブラッシング方法はこちらで紹介していますので、併せて読んでみてください。

 

*お世話に関するにゃんペディア獣医師監修記事

 

 

参考資料

・世界で一番美しい猫の図鑑
・The Original Cat Bible; The definitive Source for All Things Cat
・Veterinary Medical guide to dog and cats Breeds

 

 

★猫種別病気ガイド『ノルウェージャン・フォレスト・キャット』も、合わせてご覧ください。

 

 

 

★『子猫』に関する「にゃんペディア獣医師監修記事」は、こちらをご覧ください。

 

★『子猫のかかりやすい病気』に関する「にゃんペディア獣医師監修記事」は、こちら。

 

 

★「うちの子」の長生きのために、年齢や季節、猫種など、かかりやすい病気や、症状や病名で調べる『うちの子おうちの医療事典』をご利用ください。

 

☞『うちの子おうちの医療事典』で「子猫のかかりやすい病気」を調べる

猫カリシウイルス感染症(猫風邪)

猫ウイルス性鼻気管炎(猫伝染性鼻気管炎、猫ヘルペスウイルス1型感染症、猫風邪)

クラミジア感染症

皮膚糸状菌症(真菌症、白癬、カビ)

回虫症

ジアルジア症

コクシジウム

Tokyo Cat Specialists 院長

山本 宗伸

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