歴史

ダックスフンドのような足の短い猫の記録で最も古いものは1944年です。その猫は4世代続きましたが、第二次世界大戦の途中で血筋が途絶えてしまったようです。

 

現在のマンチカンにつながるのは1983年に、アメリカのルイジアナ州で音楽教師が見つけたトラックに隠れていた足の短い2匹の猫です。その姿から教師は映画「オズの魔法使い」に登場する背の小さいマンチキン族になぞらえてマンチカンと呼びはじめました。

 

2匹のうち1匹は友人に譲り、1匹をブラックベリーと名付けて一緒に暮らすようになりました。ブラックベリーは発見当時から妊娠しており、やはり短い脚の猫を産みました。当時は脚の短い野良猫が多く見られるようになったそうです。

 

その後2003年にTICA(猫の血統登録機関)でチャンピオンシップに認定され、現在に至ります。日本では2010年代前半から認知されるようになり、2017年にアイペットが実施した調査ではアメリカン・ショートヘアーに次ぐ5番目に人気な猫種になりました。

特徴は?

最大の特徴はその脚の短さです。実際には脚や腕の骨は太くアーチのように曲がっているため、前脚が八の字のように開く傾向にあります。短足の遺伝子は優勢遺伝なので片方の親がマンチカンであれば短足の仔猫が生まれてきます。

 

以下の画像は左がマンチカンの前脚、右は普通の猫の前脚です。比較してみると普通の猫とは骨の形や太さが大きく異なることがわかりますね。

 

(提供:Tokyo Cat Specialists)

マンチカンの短足以外の特徴はクルミ形の目、丸みのある頭、がっしりした中くらいの体型(3〜6kg)といわれています。しかしマンチカン同士の交配は一部の胎児が発育しないため、マンチカンは様々な柄や体格、目の色、毛の長さのイエネコ(日本猫などの非公式種)と交配しています。様々な体格や特徴を持った猫の血が入る結果、短足以外の共通の身体的な特徴は薄れているように感じます。

毛色、被毛

先ほど述べた通り、マンチカンはイエネコを交配していますので、三毛柄、茶トラ、真っ白、真っ黒、長毛など、多くのバリエーションがあります。日本では三毛猫や茶トラなどの日本猫の柄が人気なようです。

どんな性格?

非常にエネルギッシュで遊び好き、社交的で愛情深く陽気な性格です。確かに近代になってから生まれた種ですので、野性味が薄く、人馴れした猫が多いように感じます。しかし様々な猫が交配に組み込まれているため、性格にも幅があるといえるでしょう。

かかりやすい病気はあるの?

マンチカンが登場した当初は、見た目がダックスフンドに似ていたため腰の病気になりやすいのではないかと危惧されましたが、幸い現在のところそのような報告はありません。

 

また、前述でもお伝えした通り様々なイエネコの血が入るので近い血縁で交配することが少なく、遺伝性疾患は少ないと考えられます。

一緒に暮らすうえで気をつけること

活動性、俊敏性は他の猫と変わりませんが、跳躍力だけは低いように感じます。そのためキャットタワーは段差の少ないもの、ソファやベッドに登りやすいような踏み台、スロープ、入りやすいトイレなどを用意してあげると良いでしょう。特に高齢猫と一緒に暮らしているおうちではこのような気遣いは必須です。

 

また外での飼育には向きませんので完全室内飼いを徹底してください。

 

 

参考資料
・世界で一番美しい猫の図鑑
・The Original Cat Bible; The definitive Source for All Things Cat
・DNA mutations of the cat. The good, the bad and the ugly. (Leslie A Lyons 2015)

・Veterinary Medical guide to dog and cats Breeds

Tokyo Cat Specialists 院長

山本 宗伸

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