昔は日本の冬の風物詩の一つだった焼き芋屋の屋台。美味しいだけでなく、お通じが良くなる効果が期待できる野菜としても親しまれていますね。焼く、蒸す、茹でる、揚げるなど、いろいろな調理法で味わえるさつまいもですが、はたして猫が食べてもいいのでしょうか。
猫にさつまいもを与えても大丈夫?整腸効果は、猫にも期待できるの?
基本的には、さつまいもを含む芋類は、猫が食べても大丈夫な野菜です。肉食動物の猫が、さつまいもを好んで食べるかどうかは別として、さつまいもを食べても健康を害する心配はないでしょう。
さつまいもには食物繊維が豊富に含まれているので、整腸作用があることは良く知られています。猫にとってもその効果は期待されますが、ほんの少し口にしたくらいでは腸の状態を良くして、便通を良くするほどの効果はあまりないといえるでしょう。だからといって、効果が出るようにたくさん食べさせてはカロリーオーバーになってしまいます。
また、さつまいもに含まれるビタミンCやビタミンAは、猫の毛づやを良くしたり、免疫力をアップさせたりする効果があります。ビタミンCやビタミンAは体には大切なもので、極端に不足すれば健康に影響が出ることが考えられますが、猫の健康状態を好転させる量のさつまいもを食べさせるのは現実的ではありません。そもそも免疫力とは、なにか一つの食品をたくさん摂ったからといって上がるものではないので、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
猫にさつまいもを与える場合は、加熱したほうがいいの?
猫にさつまいもを与える際は、消化しやすいように過熱して、皮を剥いてあげると安心です。小さくサイコロ上に切って、キャットフードにトッピングして与えてもいいでしょう。
さつまいもは糖質を多く含むので、便通を改善させたいからといって毎日与えるのは良くありません。効果を期待するほどの量を食べさせると、さつまいもだけでお腹がいっぱいになりほかの必要な栄養素が摂れなくなってしまいます。
また、大学芋やスイートポテトなどのさつまいもを使った加工品は、糖分が多いので基本的には与えないでください。猫にさつまいもを与えるなら、ふかし芋や焼き芋など、砂糖や油を加えていないものがいいでしょう。
さつまいもは猫が食べても大丈夫な野菜ですが、健康への効果を期待して積極的に与えたほうが良いというわけではないと理解しておきましょう。
※この記事は猫にさつまいもを食べさせることを推奨しているものではありません。人間の体に良いからといって猫にも良いとは限りません。逆に悪影響を与えたり、必要な栄養の吸収を阻害したりすることもあります。猫の食事は、栄養バランスが良く摂れる総合栄養食としてのキャットフードがおすすめです。
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