アイペット損保では、犬・猫を飼育している、もしくは飼育経験のある1,000名を対象に、人とペットの絆に関するアンケート調査を実施しました。そのうちにゃんペディアでは、猫を飼育している、もしくは飼育経験のある473名の調査結果をご紹介していきます。

 

【調査概要】

調査対象:犬・猫を飼育している、もしくは飼育経験のある方

調査人数:男女1,000名

調査期間:2023年1月20日~21日

調査方法:インターネットによるアンケートを実施

 

「絆」ってなに?

きずな【絆】とは、もともと馬・犬・鷹など動物をつなぎとめる「綱」に由来し、転じて断とうにも断ち切れない結びつき、断つにしのびない恩愛、離れがたい情、ほだし(人の心や行動の自由を縛るもの)と複数の国語辞典で解説されています。

 

「絆」は人によってとらえ方もさまざまですが、調査結果によると、うちの子との絆を深めるため、多くの飼い主さんがコミュニケーションの工夫をしている様子が窺えました。

愛猫との結びつきについて、他の飼い主さんがどのような考えや希望を持たれて日々接しているのか、ご自身が実践されていることと比べてみるのも面白いかもしれません。愛猫との日々を見つめ直すきっかけに、お役立てください。

 

 

「絆」を感じることは「幸せ」なこと

「これまでに、大切な存在(家族、友人、ペットなど)と絆(=心の結びつき、つながり)を感じたことはありますか?」との質問では、85%の猫の飼い主さんが感じたことがあると回答され、続いて「絆を感じることは、自身にとって幸せなことだと思いますか?」との質問では、98%の方が「幸せなこと」と回答されました。この結果は犬猫の飼い主さん共通で、大切な存在(家族や友人、ペット)との「絆」は、自身に「幸せ」をもたらすと捉えられています。

 

 

ペットとの「絆」を感じる方は猫78%、犬86%

気まぐれなネコちゃんでも、絆を感じるとの答えが約8割に上りました。その一方で、

「言葉が通じないから」「自分には寄ってこない」「なつかれない」「気分屋の猫なので」

「癒しではあるが気まぐれな性格なので絆まで感じない」という猫特有の性格からか、絆を実感できないとの回答は犬の飼い主さんより高くなっていました。また「ペットはペット」「人間の一方的な考えだと思う」との客観的な考え方から、感じないとの回答も見られました。

 

愛猫との「絆」を感じるのは「寄り添っているとき」

「どのようなときにペットとの絆(つながり)を感じるか教えてください。(複数回答)」との質問で、猫の飼い主さんの約7割は「寄り添っているとき」との回答が圧倒的1位でした。そばにいるだけで絆を感じ、それが幸せである様子が窺えます。次いで「必要とされていると感じるとき」(35%)「意思疎通が図れていると感じるとき」(31%)と続きました。

 

同じ質問を「大切な人」との「絆」で伺ったところ「気にかけてくれていると感じられるとき」が1位で、ペットと30ポイント以上の違いが出た項目でした。一方、差が出なかった項目は、「意思疎通が図れていると感じるとき」で、「ペット」にも「大切な人」に対しても、絆の感じ方は同じようです。

 

愛猫との「絆」を深めるために実践していることは「スキンシップ」

「ペットとご自身との絆を深めるために、実践されていることはありますか?(複数回答)」との質問では、「なでる、さわるなどスキンシップをとる」が75%と断トツ1位でした。

次いで「名前を呼ぶ」(62%)「ほめる」(53%)「遊び相手になる」(51%)「笑顔で接する」(50%)「抱き上げる、抱きしめる」(45%)「おやつをあげる」(40%)「アイコンタクトをとる」(33%)「特にしていることはない」(22%)と続きました。

「スキンシップ」という物理的に直接のコミュニケーションとともに、日常的にしていることの積み重ねで「絆」を深めていると言えそうです。

<獣医師からひとこと>

ネコちゃんは自分で毛づくろいをしますが、ブラッシングによるケアをプラスしてあげることで、さまざまな効用が期待できます。抜け毛や毛玉を減らせるだけではなく、血行を良くして皮膚のバリア機能を高めたり、体の異常を発見するきっかけにもなります。ネコちゃんに話しかけ、おやつをあげたり褒めたりしながらブラッシングをすることで、スキンシップの時間にもなります。

★絆を深める正しいブラッシングの仕方はこちら

 

「絆」ができていると感じる愛猫の行動は「自ら近くに寄ってくる」こと

こうした飼い主さんからの働きかけにより「ペットの行動や性格が変化してきた、絆ができてきていると感じることはありますか?」との質問では、87%の方が「はい」と回答され、手ごたえを実感されています。「どのような様子から行動や性格の変化、絆ができていると感じるか教えてください。(複数回答)」との質問では「自ら近くに寄ってくるようになった」(50%)がトップで、ねこちゃんが自分からスリスリしてきたり、お尻を近づけたり、お膝にのったりする様子が目に浮かびます。一方、手ごたえを実感されていない飼い主さんに「どうすれば行動や性格が変化する、絆ができると思いますか?」との問いでは、「スキンシップとおやつ」「触れ合う時間を増やす」「優しく接する」「愛情深く」「根気よく」という接し方や、「猫の場合難しい」「動物の感情は人間側が考えることなので証明できない」という考え方もありました。

 

 

「絆」を感じる愛猫の様子、1位は「ゴロゴロ」2位「ヘソ天」3位「名前に反応」

「ペットのどのような様子をみると絆を感じられますか、または絆を感じられると思いますか?(複数回答)」との質問では、1位「ゴロゴロする」(51%)2位「お腹をみせる」(49%)3位「名前を呼ぶと反応する」(46%)4位「走ってこちらに来る」(44%)でした。

<獣医師からひとこと>

柔らかいお腹は猫の急所のひとつなので、そのお腹を見せる「へそ天」は相手を信頼して心を許していることの証です。また、大人のネコちゃん同士では鳴き声を使ってコミュニケーションをとることは少ないと言われています。たとえ近くに寄って来ない子でも、名前を呼んだときに「ニャッ」と返事をしたり、何かしてほしいことがあるときに「ニャーーー」と声で訴えるのは、飼い主さんとネコちゃんならではのコミュニケーションなんですね♪

★鳴き声からわかる猫のきもちはこちら

 

しぐさや様子で「気持ち」がわかること1位「ご飯やおやつ」2位「遊んで」

「以下のようなペットの気持ちを、ペットの仕草や行動で察することはできますか?察することができる仕草や行動をお選びください。(複数回答)」との質問では、75%の飼い主さんが「ご飯やおやつが欲しい」様子がわかり、59%の飼い主さんが「遊んで欲しい」という

主張がわかるようです。アピールが地味な子も、はっきり伝えてくる子も性格はさまざまですが、その子ならではのコミュニケーションを飼い主さんが理解している様子が窺えます。

また、「どのような動作や合図でペットの気持ちを理解しますか?(複数回答)」との質問では、最も多かったのが「声、鳴き声」(70%)、次いで「動き方」(54%)「アイコンタクト」(51%)「表情」(51%)との回答でした。

<獣医師からひとこと>

ネコちゃんは鳴き声だけではなく、耳やしっぽ、目の動きなどで感情表現をしてくれています。しっぽを垂直にピンと立てているのはご機嫌のサイン、耳が脱力して目を細めているのはリラックスのサインです。また、猫界でケンカが行われるときは相手と視線を合わせますが、飼い主さんをうっとり見つめたりゆっくり瞬きをするのは、愛情表現の一つです。仕草から分かるネコちゃんの感情を理解することで、絆を一層深めることができますね!

★ 猫の「気持ち」に関する記事も、あわせてご一読ください。

■しっぽ:しっぽを振るときの猫の感情とは?

■ ゴロゴロ:ゴロゴロという音に隠された猫のきもち

■ 甘えたいサイン:猫が甘えたいときのサインを見逃さない!

■ しぐさ:可愛い仕草からひも解く、猫ちゃんの気分とは

■ 見つめる:猫がじっと見つめてくるとき、一体なにを考えているの?

■ 怒り:猫ちゃんの怒りのサインを見逃さないで!

■ 寝場所:猫の寝る場所からわかる、猫のあなたへの好感度

■ 寝姿:寝相・寝姿からわかる猫の気持ち

 

 

ペット飼育によるポジティブな影響は?

「ペットの変化していく様子や、絆が強まっていることを感じたことで、自分の性格や行動にもポジティブな影響があったと感じますか?」との質問では、82%の方が「はい」と回答され、続いて「ペットを飼育するようになってから、あなた自身にはどのようなポジティブな影響がありましたか?(複数回答)」との質問では「ストレスが緩和された」(35%)、「家族との会話が増えた」(27%)「相手の気持ちを思いやれるようになった」(15%)とのポジティブな影響があったとの回答でした。

 

 

愛猫と1番やってみたいことが圧倒的に「会話したい」

「現実では難しいことも含め、もし可能だとしたら、ペットとともに「やってみたい」と思うことを教えてください。(複数回答)」との質問と、「その中で1番してみたいことをひとつ」お尋ねしたところ、圧倒的に「会話したい」という結果になりました。実際に双方向で

会話ができると、時には愛猫に耳の痛いことを言われたりするかもしれませんが、うちの子の思いをできるだけ汲みたいという気持ちは、多くの飼い主さん共通の願いのようです。

 

 

 

最後に、大切な存在(家族、友人、ペットなど)との絆(つながり)を感じることは、自身にとって幸せなことかを尋ねたところ、98.8%が「自身にとって幸せなこと」だと回答しました。これは、ほぼ全ての方が「大切な存在との絆」を「幸せ」だと捉えているとも言えるのではないでしょうか。

 

新型コロナウイルス流行後、私たちは外出自粛やリモートワークの導入など生活の急激な変化に見舞われました。このような中、ペットを飼育されている方にとっては、自宅で過ごす時間が増えたぶんペットと向き合う時間も増え、ペットの存在に助けられたり、絆を感じる場面も多かったのではないでしょうか。現在、社会は行動制限が緩和されるなど、再び変化を迎えています。今後、なかなか会うことのできなかった大切な人に、気軽に会える機会が増えていく一方で、自宅で過ごす時間が減ると、ペットは環境の変化に戸惑うかもしれません。大切な人との絆も、大切なペットとの絆も、どちらも大事しながら、人とペットお互いにとって居心地の良い新たな生活環境を整えていきましょう

 

「うちの子」の長生きのために、気になるキーワードや、症状や病名で調べることができる、獣医師監修のペットのためのオンライン医療辞典「うちの子おうちの医療事典」をご利用ください。

 

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