寒い冬は、人間と同じようにネコちゃんにとっても体調を崩しやすい季節です。ここでは、アイペット損保の保険金請求データを参考に、冬に気をつけたい猫の病気について解説します。
泌尿器の病気
寒くなると飲水量が減り、膀胱炎・尿路感染症・尿路結石などの泌尿器のトラブルを起こしやすくなります。 排尿の回数が増える(頻尿)、尿に血が混ざる(血尿)、尿が出にくい、などの症状がみられた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。 泌尿器の病気を予防するためには、 猫がいつでも自由にお水を飲めるように、新鮮なお水をたっぷり用意しておきましょう。 また、排尿を我慢してしまうと膀胱炎になるリスクが高まります。
そのため、
猫のトイレをいつも清潔な状態にし、すぐにトイレや水飲み場に行けるように設置する数を増やしてあげる
のもよいでしょう。
尿路結石はフードの影響を大きく受けるので、その子に合った適切なフードを与えるようにしましょう。 特に、これまでに泌尿器の病気にかかったことのある猫では再発を起こしやすい季節なので、飲水量や尿の様子をこまめにチェックするようにしましょう。
腎臓病
飲水量が減りやすい秋〜冬は、腎臓にも負担がかかりやすい季節です。 猫はもともと腎臓病になりやすい動物で、とくに高齢の猫で多く、15歳以上の猫の81%が慢性腎臓病であるという報告もあります。 慢性腎臓病は初期には無症状なことが多く、尿量の増加・食欲の低下・嘔吐・口臭・毛艶の悪化などの症状がみられるようになる頃には、ある程度病気が進行してしまっている可能性があります。
慢性腎臓病を予防するには、
猫が新鮮な水をいつでも自由に飲めるよう水飲み場を確保したり、定期的な健康診断を受けて腎臓の状態をチェックする
ことが重要です。
呼吸器の病気
気温が下がり空気が乾燥する冬は、呼吸器のトラブルも起こしやすい季節です。 冷たい空気を吸い込んだり乾燥した環境下では、鼻や喉の粘膜が刺激を受け、咳やくしゃみが出やすくなります。また、粘膜のバリア機能の低下により、細菌やウイルスにも感染しやすくなります。 特に免疫力が十分でない子猫やシニア猫では、これらの症状が続いたり悪化することで、体力を消耗してしまったり、食欲が低下してしまう場合があるので注意が必要です。
鼻水やくしゃみなどの呼吸器症状を呈す病気の中には、ワクチン接種によって予防できる感染症もあるので、
適切なタイミングでのワクチン接種が重要
です。
関節の病気
寒くなると猫もあまり動きたがらなくなり、運動不足になりがちです。 運動不足になると、関節や筋肉の血流が悪くなったり、筋肉量が低下します。 このような状態で急に運動をしてしまうと、関節炎などを起こす可能性があります。 歩くのを嫌がったり、体を触ると痛がったり、足を引きずっていたりする場合には、極力運動を控え、早めに動物病院を受診しましょう。
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福永 めぐみ
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