右目がブルーで左目がイエロー。左右の目の色が違う猫ちゃんを見かけたことはありませんか?まるでキラキラと輝く宝石のようなその瞳は「オッドアイ」と呼ばれ、日本では福を呼ぶ猫として可愛がられてきました。そんな魅惑のオッドアイについてご紹介します。
目の色のしくみ
猫の目の色は網膜の中に入る光の量を調節する「虹彩」という部分のメラニン色素の量によって変わります。色素が少ないグリーン系から、多いブラウン系、カッパー系まで、目の色は種類がたくさんあります。また稀に虹彩の色素を全く持たない猫もいます。色素を全く持たない場合、目の色は「ブルー」に見えます。
飼っている猫ちゃんの目が、今はブラウンやイエローだけど、子猫の時はブルーの瞳をしていた、という不思議な経験をした人は少なくないでしょう。これは、まだ子猫の虹彩に色が沈着していないため青く見える現象で「キトゥンブルー」と呼ばれます。生後20日を過ぎたあたりから本来の目の色に変わります。
オッドアイとは
オッドアイの正式名は「虹彩異色症」と言います。もともと虹彩に色素があるにも関わらず、片方だけ色素がのらなかった状態です。片方の目だけ色素異常が起こって、青色の目に近づきます。そのため、左右非対称の色になるのです。
日本においては古来より黄色と青色の違う目を持つ猫を「金目・銀目」と呼び、縁起のよい生き物として大切にされてきました。特に白猫や白い毛色の面積が多い猫に多く、白猫はオッドアイの子が生まれやすいと言われています。
また、オッドアイとは異なりますが、もともとブルーの目を持つシャム猫は、故郷のタイでは「ダイヤモンドの瞳」と呼ばれ、ラッキーを運ぶ猫として人気があります。青い目を持っている猫は幸運の猫として、古くから愛されてきたのです。
さらに神秘的なダイクロイック
アイオッドアイは両目の色が異なる瞳ですが、「ダイクロイックアイ」は一つの瞳に二つの色が混在している非常に稀な現象です。ヘーゼルと呼ばれる、グラデーション的な曖昧な色境界ではなく、2色がくっきりと明確に分かれているのが特徴です。
後天的に目の色に変化が見られた場合は要注意
オッドアイは先天的な現象です。ある日突然目の色が左右で変わった、という後天的な場合は、炎症やガンが原因である可能性も考えられますので、もし異変に気付いたら早めにかかりつけの獣医さんに相談するようにしましょう。
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