私たちにとって身近な動物である猫。なんとなく、ライオンやチーターと同じ仲間だと感じている人は多いと思いますが、「他にどんな仲間がいるの?」「犬とはどのような関係なの?」を科学的に理解している人は少ないのではないでしょうか。今回は、猫の分類とその意味について紹介します。

 

 

意外と知らない猫の分類

 

私たちは生き物を表面上の見た目にたよって分類しますが、科学的な分類は進化学に基づき、「誰と誰が祖先から受け継ぐ共通形質を持っているか」という視点に立ってなされます。さらに最近では、遺伝子解析による分子生物学的なアプローチによって進化を解き明かし、動物同士の類縁関係をより詳しく調べられるようになりました。

 

猫の科学的な分類

猫を科学的に分類すると次のようになります。

 

 

これは猫を大きな分類群から書き出したものです。脊椎動物や哺乳類といった名前は聞いたことがあるでしょう。これらの名前の最後にある「門」や「綱」というのが分類群の名前です。

大きいほうから「界」「門」「綱」「目」「科」「属」「種」となり、種は最小の分類単位で、基本的に互いに交配できないことが区別の基準となっています。

 

猫は、他の生物を食べて生きる「動物」であり、タコやエビなどと違って背骨を持つので「脊椎動物」です。さらに脊椎動物の中で、お乳で赤ちゃんを育てる「哺乳綱」に属し、他の動物を捉えて生きる「食肉目」に含まれます。現在、地球上に生きている動物種は、確認されているだけで137万種以上いると言われていますが、その中で哺乳綱の動物はたった5500~6500種しかいません(種数は学説による)。そしてその半数以上をネズミのグループ「げっ歯目」とコウモリのグループ「翼手目」が占めていて、食肉目はその中のたった5%ほどです。

 

食肉目の中の猫

食肉目には、2つの大きなグループが存在します。1つは犬を代表とする「イヌ亜目」と猫を代表とする「ネコ亜目」です。これは、犬と猫が共通の祖先を持ちながらも、進化の過程で途中からまったく異なる道を歩んできたことを示しています。犬と猫は近くて遠い存在なのです。

ネコ亜目の中には、いわゆるネコ類以外に、マングース、ジャコウネコ、そして外見は犬っぽいですがハイエナもいます。そしてネコ科には、ライオンやヒョウなど大型ネコ類とウンピョウ類、ヤマネコ、チーター、ピューマなどの野生ネコたちが含まれます。

 

 

猫の科学的な名はFelis silvestris catus

 

 

「猫」や「犬」は、和名です。これは科学に基づいてつけられたものではなく、国が違えば呼び方も変わり、分類学とは無関係なので猫じゃないのにウミネコという鳥がいたりもします。一方、すべての生き物には世界共通の科学の名前「学名」がつけられていて、これは分類名の属と種名(亜種があれば亜種も加える)で呼ばれます。猫(イエネコ)は、ヨーロッパヤマネコの亜種であり、ヨーロッパヤマネコは属が「Felis」、種が「silvestris」です。その名前に亜種名「catus」をつけた、「Felis silvestris catus」が猫の学名となります。

 

 

猫の仲間は8系統

 

 

ネコ科の仲間はすべて捕食者であり、地球上で最も成功している究極のプレデターとされています。そのようなネコ科には、イエネコ系統、ベンガルヤマネコ系統、ピューマ系統、オオヤマネコ系統、オセロット系統、カラカル系統、ベイキャット系統(東南アジアに分布する野生ネコ)、ヒョウ系統の8つもの系統があり、イエネコの系統は進化の中で一番最近に分かれた最も新しい系統です。この中にイエネコの原種であるヨーロッパヤマネコがいて、家畜化がなされて現在の「猫」となったとされています。

私たちがペットとして愛する猫は、世界で一番成功した肉食動物としての血を色濃く受け継いでいます。野生ネコとイエネコ遺伝的な違いは、イエネコに「ぶち柄」があるかどうかだけ、とも言われるほどです。野生の姿や習性をほぼそのまま残す猫だからこそ、私たち人間にとって非常に魅力的に映るのかもしれません。

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にゃんペディア編集部

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