大事な猫ちゃんが残された時のために

Cat dreaming about loving family isolated on white background.

平均寿命が延びたことと少子化の影響により、日本は今4人に1人が65歳以上という「高齢社会」を迎えています。一方ペットの寿命も年々延びているようで、20歳の猫ちゃんも珍しくなくなりました。飼い主さんも猫ちゃんも高齢化するなか、不安を感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。猫ちゃんの介護が必要になったらきちんと面倒をみられるのか、もし自分に万が一のことがあった場合、残された猫ちゃんはどうなるのか……、不安は尽きないと思います。
一方、若い飼い主さんの場合でも、不慮の事故などに遭わないとは誰も断言できません。もし自分に何かあったら……という不安や心配は、猫ちゃんと一緒に暮らす全ての飼い主さんに共通のもの。離れて暮らしている家族や信頼できる知人に託すことができれば問題はありませんが、みんながみんなそうとは限りません。もし飼い主さんに何かあっても、猫ちゃんが変わらず幸せに暮らしていくためにはどうすればいいのでしょうか。

飼い主さんが施設に入居し、猫ちゃんと暮らせなくなったら…

悩む女性と猫いつまでも元気で猫ちゃんと一緒に暮らしたい、それはすべての飼い主さんの願いです。しかし飼い主さんが高齢となり、介護施設に入居することも十分に考えられます。最近ではペット同伴で入居できる施設も増えているようですが、必ず入れるというわけではありません。もし飼い主さんが一人暮らしの場合、猫ちゃんの面倒を見る人がいなくなってしまいます。

このように、やむを得ない事情で飼い主さんと一緒に暮らせなくなった猫ちゃんの面倒をみてくれるところとして、最近注目されているのが老猫ホームです。飼い主さんの入居先に定期的に面会に訪れたり、近況を知らせてくれたりするサービスを行っているホームもあります。またホームによっては、このあと紹介する信託会社と契約を結び、飼い主さんに万が一のことがあっても生涯面倒をみてくれる契約を結べるところもありますので、あらかじめ調べておくと安心ですね。

飼い主さんと死別することになったら…

飼い主さんが家族同然と思っていても、今の日本の法律ではペットは「モノ」として見なされてしまうため、猫ちゃんに直接財産を残すことはできません。しかし、誰かに預かってもらうにしても、猫ちゃんが生活するためにはある程度の費用が必要です。では、どうすればそのお金を猫ちゃんに残すことができるのでしょうか。現在考えられるのは次の3つの方法です。

負担付遺贈

自分がいなくなったあと世話をしてくれる人を見つけ、その人に猫ちゃんの面倒を見ることを条件に財産を渡すことを「負担付遺贈」と言います。飼い主さん(遺贈者)は信頼できる人(受遺者)に財産を渡す代わりに猫ちゃんが天寿を全うするまで面倒をみてもらうことを遺言として残すというわけです。

ただし、遺言は放棄することも可能なため、受遺者の気が変わることも考えられます。決して裏切らない信頼できる人を見つけておくことが何より大切と言えるかもしれません。

猫とシニア家族
負担付死因贈与契約

猫ちゃんの世話をしてくれることを条件に財産を渡すという点では負担付遺贈と変わりはありません。ただし、負担付遺贈が遺言という形を取ることに対し、「負担付死因贈与契約」は文字通り、飼い主さんと世話をしてくれる人の間で交わされる契約を意味します。

互いの合意のもと契約書を作成し、場合によっては公正証書を作成する場合もあります。これによって、一方的に契約を破棄することはできませんので、遺言よりは確実性が高いと言えるでしょう。

ペットの信託

猫 抱っこ2「信じて託せる相手」に財産を管理してもらう仕組みを信託と言います。最近では猫ちゃんをはじめとしたペットの世界でもこの仕組みが活用されています。飼い主さん(委託者)は自分の財産を信託会社など(受託者)に預け、急な病気で入院することになったり、自身の介護が必要になり老人ホームに入ることになったりして、猫ちゃんと一緒に暮らせなくなった場合、その預けたお金で猫ちゃんの世話をしてもらう契約を結ぶというものです。
信託の一番のメリットは、負担付遺贈や負担付死因贈与契約に比べてはるかに強制力が強いということです。なぜなら信託では受託者に課される義務があり、それらをきちんと遵守する必要があるからです。

負担付遺贈や負担付死因贈与契約では、猫ちゃんの世話に関する詳細な要望までは聞き入れてもらえないことがあるかもしれません。でも、信託では契約の際、フードの種類や動物病院の指定など細かい要望を提示することができます。

また、委託者が老人ホームに入ることになった場合には、月に何回か面会に来てほしいなどといった条件を盛り込むこともできます。
ペットのための信託はまだ始まったばかりの仕組みですので、運用を検討している人は、まず行政書士さんに相談してみましょう。
現代ではこのように、飼い主さんがいなくなったとしても、猫が健康に暮らせる仕組みが徐々に整ってきています。大事な猫ちゃんといつまでも一緒に暮らせたらそれが一番ですが、もし自分になにかあったときに困らないよう、きちんと準備をしておいたほうがいいかもしれませんね。

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