不動産のスペシャリストが語る猫フレンドリーな社会をつくるためにできること~後編~

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賃貸住宅を探す際、「ペット可(但し、小型犬1匹まで)」このような条件を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか?ペットが家族の一員になりつつあるのに、ペットと一緒に働ける会社はまだまだ少ないですよね?
そこで、今回は株式会社ニッセイ基礎研究所にて不動産証券化、不動産投資分野の調査研究を担当されてきた不動産のスペシャリストであり、『猫を助ける仕事~保護猫カフェ、猫付きシェアハウス(共著)』(光文社)を上梓された松村主席研究員にインタビューさせていただきました。

‘不動産のスペシャリストが語る猫フレンドリーな社会をつくるためにできること~前篇~’も合わせてうぞ。

勤務先で動物を飼っているまたはペット同伴勤務が許されている企業で勤務経験のある方の割合とは?

1割もの方が動物のいる企業で働いた経験があるという結果は正直驚きました。もちろん、オーナーさんがペットを飼っているような個人経営の小規模な会社も多いのではと思いますが。通常、たくさんの人が集まって働くオフィスでは、動物アレルギーを持っている人や動物が苦手な人にも配慮しなければなりません。

また、動物の鳴き声や行動が仕事に支障をきたすことも考えられますし、動物の糞尿やビル内装への傷、逃走などが管理上のトラブルに繋がることもあるでしょうから、ほとんどの企業は動物飼育を認めていません。

そういった問題を解決できるルール作りやオフィスビルの設備・管理が提供されれば良いのですが、特にビルを管理する方が「そんな面倒なことはやりたくない」と考えているのが大きな問題です。

設備面や法的な問題でできないわけではなく、結局のところ「ペットの飼えるオフィス空間」を貸したり借りたりすることに対する「心の障壁」が大きいといえるでしょう。

ただ、在宅勤務制度を採用する企業がもっと増えていけば、オフィスとペットの関係も変わるかもしれません。

【動物のいる企業で働いた経験がありますか?(n=531)】

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新たな試み~保護猫カフェを都心の一等地に建つオフィスビルで~

もし都心の一等地、例えば東京駅周辺の立派なビルの一階目抜き通り側に保護猫カフェがあれば、動物保護活動の格好のショーケースになるだけでなく、通りすがった人は必ず「え?ここのオーナーは誰?」となりますよね。

そして、そのカフェの運営が東京キャットガーディアンのような民間団体で、ビルオーナーが格安で場所を提供していることがわかれば、「動物保護を真剣に支援している社会的責任意識の強い企業なんだ」というふうにそのビルオーナーを評価するのではないでしょうか。

もちろん、そのビルやオフィス街で働く人たちが、オフタイムに猫を見て癒され、リフレッシュできる得難い空間にもなるでしょうし、「あのビルに入居したい!」と思う企業も出てくるかもしれません。

増加している外国人観光客にも日本の動物愛護精神をアピールできる機会にもなるはずです。大事なことは、まず都心のビルで実現させることだと思います。

猫ちゃんと一緒に暮らす「幸せ」

猫 アングルわが家で猫たちは家族の一員ですから、何か特別な幸せを感じるというよりも、ペットと一緒にいられること、生活を共にしていることが幸せなことだと思います。

最近よくいわれるようにペットは夫婦の“かすがい”だとも感じます。猫たちと暮らすことでお互いの話題が増えますし、猫たちの体調が悪ければ共に心配し、元気になれば共に喜ぶ。もちろんペットがいてもいなくても会話のある夫婦はおられると思いますが、ペットがいることで話題は増えるし、私たちよりずっと短い生涯の小さな生き物のことだけに喜怒哀楽もより多くなります。

私自身、もともと動物を飼うこと、特に猫は苦手でしたが、ペットと暮らす楽しさを教えてくれたのは子供たちでした。最初は、子供が連れて帰ってきたハムスターがなんとも可愛くて、亡くなると落ち込んで、しばらくしてまた飼うといった具合でした。猫を飼い始めたのも子供が野良猫を貰い受けたのがきっかけです。子供たちや妻のペットへの愛情や優しさから、私の方が情操教育を受けた感じです。

人間に寄り添いながらも自然体で自由に生き、そして生涯を終えていく猫たちの生き方に学ぶことは少なくありません。

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