猫の留守番-ペットホテル、病院、ペットシッターのメリット・デメリット

猫ちゃんと一緒に暮らしていく中で、どうしても気になってしまうのが、飼い主さんが不在時の猫ちゃんの様子です。家を空ける時間が多い飼い主さんは、特に心配な点も多くあることでしょう。しかし、猫ちゃんはもともとお留守番が得意だということをご存知ですか?飼い主さんが事前にしっかりと準備をしておけば、1泊2日までのお留守番は平気なのです。

ここでは、猫ちゃんにお留守番をしてもらう際のポイントと、2泊以上家を空ける際の対策を紹介します。

猫ちゃんはお留守番が得意?


猫はもともと、仲間や群れを作って行動しない動物です。そのため、1匹でいても「寂しい」という気持にならないとされています。また、猫は自分のなわばりを作って暮らしているため、知らない場所に出かけることを苦手とします。外に出かけるよりは、住み慣れた家でのびのびと過ごしたい猫は多いのです。

また、猫の1日平均睡眠時間は約18時間にもおよび、連続して8時間以上眠ることもあります。そのため、昼間に猫を残して出かけても特に問題はありませんが、ただ放っておけば良いというわけではありません。飼い主と密に過ごす時間が長い猫ほど、放置されたことによるストレスを感じやすくなります。帰ってきたら、上手に留守番できた猫とたくさん遊んでストレスを解消させてあげましょう。

1泊2日までなら大丈夫

外泊で家を空ける際、猫だけで留守番させるのは心配だという飼い主さんは多いでしょう。ですが、短期間であれば必ずしもペットホテルや病院などに預けておく必要はありません。猫は環境の変化に敏感な動物です。慣れない場所よりも、住み慣れた家にいる方が安心できますし、1泊までなら猫だけでも留守番ができます。ただし、2泊以上の留守番になると、用意しておいたフードや水が傷んでしまったり、万が一、尿が出ない(尿道閉塞)などの病気と重なってしまうと、留守番中に命を落としてしまうという可能性もあります。

留守番させる際に気をつけるべきポイントはしっかりと押さえておきましょう。

お留守番中の食事

食事は、衛生面から考えてドライフードがお勧めです。直射日光を避けた涼しい場所で、多めに用意してあげましょう。1日に与えるフードの量を把握しておき、留守にする日数プラス1食分くらいがあれば安心です。留守が多い飼い主さんでしたら、タイマー付きの自動給餌機があると便利です。

水は、猫がひっくり返さないよう、台座がしっかりとした大きめの器に入れておき、蒸発を防ぐために直射日光の当たらない場所に準備してあげましょう。その際、必ず部屋の何箇所かに分けて設置しておきましょう。

お留守番中のトイレ

猫のトイレ 猫は、清潔で、かつ自分の匂いがついたトイレを好んで使います。留守中はトイレの掃除ができないため、出かける前にきれいに掃除し、トイレの砂はたっぷりと用意しておきましょう。砂を全部入れ替える場合は、以前使っていたトイレの砂を少し混ぜることで猫の匂いをつけ、ストレスなくトイレを使わせることができます。
また、排泄物が溜まりすぎたトイレを使わない猫も多いため、猫の数プラス1個のトイレを準備しておくと良いでしょう。

夏時期のお留守番

閉め切った夏場の室温は、50度近くまで上がることもあります。通気口を開けておいたり、換気扇を回しておくなどして、風の通り道をできるだけ多く作りましょう。猫は自分で1番涼しいと感じる場所を探すため、室内のドアは空けておき、家の中を自由に歩き回れるような環境にしてあげることも大切です。お気に入りの寝床に、市販の冷却マットを置いてあげても良いでしょう。

もともと、猫が快適に感じる室温は28度とされています。飼い主が涼しいと感じる室温より少々高めでも猫は大丈夫ですが、夏場は湿度も上がり、室内でも熱中症にかかりやすくなるため、留守中の室内環境には充分気をつけましょう。エアコンをつけて家を出る際は、室内温度が28度を超えないような室温設定をし、万が一の誤操作を防ぐためにも、リモコンは猫の手の届かない場所にしまっておくことをお勧めします。猫の品種・毛の長さ・年齢・顔の形・太っている/やせているやお部屋の間取り、方角によっても状況は異なりますので、愛猫ちゃんの様子を観察しながら猫が過ごしやすい環境を作ってあげてください。(誤って『暖房』設定にしないよう留意してくださいね。)

また、夏場の飲み水は、放置しておくと蒸発しやすくなるため、たっぷりと準備し、家の何箇所かに分けて設置しておきましょう。夏場の留守番で用意するフードは、衛生面を考えてドライフードにしましょう。

冬時期のお留守番

175930354_624ほとんどの猫種は全身が被毛で覆われており、寒さに強いとされています。そのため、出かける際の暖房器具は特に必要ありません。ホットカーペットや暖房機器などはコンセントが外れることにより、ショートして火災の原因となったり、コードにじゃれついて感電してしまう可能性もあるため、大変危険です。また、ハロゲンヒーターへの接触によるヤケドの症例も多いです。

段ボールや猫用ベッドなどに毛布やタオルを敷いて、暖かく過ごせる場所をつくってあげましょう。ただし、被毛をほとんど持たない無毛種のスフィンクスについては、寒い場所が得意ではないため、冬時期に留守番させる際は十分に注意しましょう。

猫のお留守番、出かける前のチェックポイント

長期の留守中、万が一の事故防止のためと、猫がストレスなく過ごせるように、出かける前に部屋のチェックは入念に行いましょう。

□トイレは清潔に。猫の数プラス1個は用意する

□フードと水は、猫の数プラス1個以上用意しておく

□生ゴミ、食事の残りは始末する

□ごみ箱は、完全に蓋をして、開けられないようにする

□包丁などの危険な刃物はしまっておく

□余計なもの、壊されたら困るものは片付けておく

□高いところにものを置かない

□タンスやソファなどの間に隙間を作らない

□洗濯機のフタは閉めておく

□お風呂の水は抜いておく

□猫が室内を行き来できるように、ドアを空けておく

□暖房機器など、火事の原因となる電気器具はコンセントを抜いておく

□室温は28℃前後(夏場)

□出かける前の、窓、玄関戸締りチェック

2泊以上家を空けるとき

留守番を得意とする猫ですが、長い期間、猫だけに留守番をさせるのはおすすめできません。2泊以上の外出の際は、特別な対策が必要です。

知人、ペットシッターに来てもらう

猫は、なわばりとなる家の外に出ることを嫌うため、毎日の食事やトイレの世話などをしてくれる人が来てくれることが、猫にとって最善の方法です。知人に頼む場合は事前に猫と顔合わせをしておき、食事の与え方やトイレの掃除方法などを細かく伝えておきましょう。万が一のためにも、かかりつけの動物病院の連絡先を知らせておくことも必要です。また、ワクチン接種済みの猫ならばペットシッターを頼むこともできます。最近は猫専用のペットシッターも増え、インターネットから申し込みできる業者も多くなっています。しかし、留守中に家の鍵を預けることになるため、業者選び(動物取扱責任者として「動物取扱業」の登録申請を行っているかどうかも調べておきましょう)、ペットシッターとの打ち合わせは慎重に行い、信頼できる人に預けることが大切です。

ペットホテル、病院に預ける

もう1つの方法は、ペットホテルや動物病院に猫を預ける方法です。しかし、猫によっては精神的ストレスが大きい場合があります。預ける際は、施設の下見をして、預ける環境について事前に調べておきましょう。ペットホテルに預ける場合は、動物病院と連携しているかどうか、病気や事故が起きた際の保障については特に注意して見ておきましょう。

病院は、何かあった場合にすぐ診察してもらえるというメリットがあります。最近では動物病院によっては、ケージではなく個室タイプのホテルも増えてきているので、問い合わせてみてもよいかもしれません。

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監修: 東京猫医療センター 服部幸
監修: 東京猫医療センター 服部幸
2003年、北里大学獣医学部卒業。
SyuSyu CAT Clinic院長、アメリカのテキサス州にある猫専門病院の研修プログラムを経て、2012年、東京猫医療センターを開院する。2013年には、アジアで2件目となるISFM(国際猫医学会)のゴールドレベルの認定を取得。
10年間にわたり、猫の専門医療に携わる。
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