獣医師が解説!猫の口内炎に関する正しい知識

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口腔内で細菌が繁殖することが原因で発症する口内炎。口腔の粘膜や歯肉、舌に腫れやただれが起こり、口臭がひどくなります。慢性化することも多い病気です。

こんな症状が出たら気をつけて

口内炎は歯石や歯垢の蓄積が主な原因です。歯石や歯垢に付着する細菌が口腔内で繁殖し、歯ぐきや舌といった口の中の粘膜に腫れや炎症が起こり、出血やよだれ、口臭がひどくなるなどの症状が見られます。激しい痛みを伴いますので、当然食事も摂れなくなり、体重も減少してしまいます。また、よだれのため口のまわりがいつも汚れているようになり、痛みのためグルーミングもあまりしなくなってしまいます。

原因

歯石や歯垢の蓄積が主な原因と考えられていますが、尖ったものを噛んだことで口の中に傷を作り、それが悪化したことで発症する場合もあります。また、猫エイズウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症、カリシウイルス感染症の感染も関係していると考えられています。悪性腫瘍(がん)や腎臓病で免疫力が低下し細菌に感染しやすくなってしまうなど、いくつかの要因が複合して発症することがあります。

治療方法

口腔内の洗浄・消毒や歯石の除去、抜歯、抗生物質で炎症を抑えるなどの治療を行います。炎症がひどい場合は抜歯や炎症部位にレーザーをあてるなどの外科的治療が行われることもあります。痛みのため、食欲も低下していますので、できるだけ柔らかい消化の良い食事を用意するようにしましょう。口内炎は再発しやすいので、症状が好転しても安心せず、完全に治癒するまで治療を続けます。

診療費はいくらぐらい?

診療項目 単価 数量 金額
診察料 ¥1,000 1 ¥1,000
インターフェロン投与 ¥4,000 1 ¥4,000
サプリメント ¥1,800 1 ¥1,800
消炎鎮痛剤 ¥350 7 ¥2,450
合計 ¥9,250

この診療明細書はアイペット損保の支払いデータから作成した診療費の参考例となります。したがって、診療費用・内容の平均・水準を示すものではありません。

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予防

口内炎の予防には、まずは歯石や歯垢が歯に溜まらないようにすることが何より大切。そのための最も効果的な方法が歯磨きです。猫用の歯ブラシは動物病院やペットショップなどで入手可能ですし、もし見つからない場合は赤ちゃん用歯ブラシでも代用できます。できれば1日に1回、少なくとも3日に1回は行うようにしましょう。とくに上の奥歯に一番歯石が溜まりやすいので、ここを重点的に磨くようにしてください。歯ブラシを嫌がるようであれば、人差し指にガーゼを巻き付け、歯の表面を磨いて挙げるだけでも効果があります。ただし嫌がるようなら無理に行わず、様子を見ながら少しずつ慣らしていきましょう。

歯磨きと同時に動物病院で定期的に検診を行い、口内炎の原因となるウイルスのワクチン接種を受けることが大切です。また最近は歯石の蓄積を予防するキャットフードやおやつも市販されていますので、歯磨きと並行し、これらを活用してみるのもいいでしょう。

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監修: 東京猫医療センター 服部幸
監修: 東京猫医療センター 服部幸
2003年、北里大学獣医学部卒業。
SyuSyu CAT Clinic院長、アメリカのテキサス州にある猫専門病院の研修プログラムを経て、2012年、東京猫医療センターを開院する。2013年には、アジアで2件目となるISFM(国際猫医学会)のゴールドレベルの認定を取得。
10年間にわたり、猫の専門医療に携わる。
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