猫語の教科書

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猫さんはときに神秘的でときに愛らしく、またときには気分屋で小悪魔的。魔性のような妖しさを見せるときもあります。
だからでしょうか。古来、小説や映画、美術品などにも多く取り上げられてきました。この辺で、少し、小説に描かれた猫さんをご紹介しましょう。まずはポール ギャリコ「猫語の教科書」から。

猫による猫のための「人間のしつけ方」

この「猫語の教科書」は、ちくま文庫の表紙には著者として「ポール・ギャリコ」と記してありますが、本当の書き手はツィツァというメス猫と思われます。残念ながら、ツィツァが書き手であるという決定的な証拠はありませんが、状況証拠として彼女がタイプライターを叩いている写真が激写されています。

Joke about a cat studying arithmetic

では、いったい彼女は何を書いたのでしょうか。
それは、主に仔猫に向けた本で、いかにして人間をしつけてあたたかな家と優雅な暮らしを手に入れるかという内容。猫による、猫のための「人間のしつけ方」なのです。
人間の家を乗っ取る方法にはじまり、おいしいご飯のねだり方や猫的マナーから愛についてまで。猫さんと暮らしている人だったら「うちの仔のあの仕草はこういう作戦だったのか!」と膝を叩く人も多いはずです。

「声を出さないニャーオ」

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猫さんがこちらを見つめて、確かに鳴いているのに声が出てない「ニャーオ」に遭遇したことはありませんか。あまりの愛らしさに、こちらの胸もつまるような鳴き方です。
これは「声を出さないニャーオ」(サイレント・ミャウ)といって、猫さんが人をしつけるための最強の武器。「猫語の教科書」の原題はThe Silent Miaowですから、ギャリコがいかにこの鳴き方の威力に感じ入っているかがわかります。
本書では、特に男性がこの攻撃に弱いとされていますので、男性諸氏はゆめゆめお気をつけください。

人間、この愛すべき者

tabby-114782_640この本の著者は、一緒に暮らせば暮らすほど人間はどうしようもない生き物だと述べています。『愚かだし、虚栄心は強いし、強情な上に忘れっぽく…』とさんざんな言われよう。延々5行に渡って人間への悪口を書き連ねているんですから、読むこちらとしてはイイ面の皮。それでも、その後、文章はこう続きます。『人間には愛と呼ばれる、強くて素晴らしいものがあって、彼ら(人)があなた(猫)を愛し、あなたも彼らを愛するとき、他のことはいっさいどうでもよくなります』。
実生活でも、サンボという猫と暮らしていたギャリコですから、この本はもしかすると、実体験に基づいているのかもしれません。

なんだか、最近、すっかり猫に懐柔されていると感じるあなた、ぜひ本書をお読みいただき、己が境遇を見つめ直してみてください。

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