猫は本当にまたたびが好き?猫が好きな植物と危険な植物

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“猫にまたたび”ということわざをご存じでしょうか。ことわざの意味として、「またたびは非常に好きなもののたとえで、それを与えると、必ず効果があること」とされています。

猫ちゃんへのごほうびやおやつとして与えることが多いまたたび。ちょっぴり匂いを嗅がせただけで、スリスリ、ゴロゴロ。まるで人間の酔っ払いのような姿を見せてくれますが、またたびは猫にとってのお酒というわけではないのです。猫にとってのまたたびとは?またたびをあげる際に注意すべきことは? そんな疑問を解決します。

またたびってどんなもの?

またたびの花またたびの実またたびは、主に山地に自生するツル性の植物です。初夏になると白い花が咲き、その後どんぐりのような形をした実になります。この実や新芽は、古くから食用として利用されており、またたびの実を乾燥させて粉にしたものが、またたび粉として市販されています。

猫にとってのまたたびとは?

猫にまたたびを与えると、頭をこすりつけたり、くねくねと転がったりする興奮状態が、短いと数秒から、長いと数分ほど続きます。人間に例えると、まるでお酒に酔っ払ったように見えますが、人間がアルコールに酔っている状態とは全く違います。

これは、またたびの中に含まれるアクチニジンやマタタビラクトンなどの成分が、脳の中枢神経を刺激して、軽い麻痺状態にさせるためといわれています。またたびでメロメロになる光景は、ライオンやトラなど猫科の野生動物でもみられるようです。しかし、なぜ猫科の動物がこのような反応をするのかについて詳しい理由は分かっておらず、いわゆる猫の不思議のひとつとなっています。

猫はみんなまたたびが好き?

またたびへの反応については個体差があり、少量でも興奮状態を示す猫や、逆に全く興味を示さない猫もいます。人間でいうお酒やたばこ、あるいは麻薬などのような常習性、中毒性はなく、効果も長時間は続きません。

少量なら、ストレス解消やごほうびなどに使える場合があります。

またたびの与え方は?

またたびを始めて与える猫ならば、粉末状のタイプをほんのちょっぴり、匂いを嗅がせる程度からはじめてみましょう。またたびを与える際の年齢制限は特にありませんが、生後数日~数週間の赤ちゃんはあまり反応しないとされています。成猫についても、耳かき半分以下の少量で十分です。

もちろん、食べ物ではありませんので、フードにまぜたり、大量に与えないようにしましょう。またたびは猫の中枢神経を麻痺させる作用があるため、場合によっては呼吸困難や心停止を引き起こす可能性もあります。

稀に、『猫がまたたびの実を丸飲みしてしまい、胃や腸に詰まってしまった』というケースもあるようです。開腹手術が必要になる場合がありますので、実をそのまま与える際は注意が必要です。

またたび以外に好きな植物って?

キウイまたたびと似たような植物としては、キウイがあります。実は、キウイにはまたたびと同じ“マタタビラクトン”という成分が含まれています。そのため、木の枝や根の匂いを嗅ぐと、またたびの匂いを嗅いだときと同じような反応を示す猫が多いのです。

しかし、スーパーなどで市販されているキウイフルーツは品種改良されているため、またたび効果は薄いようです。

また、ガーデニングやフレーバーティーに使われ、人気のあるキャットニップ、キャットミントなどのハーブも、猫が好きな香りの成分が含まれています。これらのハーブを栽培している方は、猫に狙われやすいので注意しましょう。

注意が必要な植物・スパイス

猫は、生活のなかでさまざまな匂いを嗅ぎ分けています。私たち人間も、香りの好みがそれぞれ違うように、猫にも好き、嫌いなどの個体差があります。

カレースパイスの香りが好きな猫もいれば、ペパーミントの香りに興奮する猫もいます。しかし、これらは匂いを嗅がせる程度にしておき、猫が口にしないように注意して見てあげることも、飼い主の責任です。

×猫にとって危険な植物


シクラメン

ポインセチア

ヤマユリ
シクラメン

摂取すると、下痢やおう吐などの中毒症状を引き起こし、多量に摂取すると死に至る危険性があります。同じサクラソウ科に属する植物も、同様の症状を引き起こすため、危険です。

ポインセチア

冬時期に、クリスマスの飾りとしてお部屋に置く方も多いポインセチア。猫にとっては危険な植物のひとつなのです。葉や茎から出る成分が、下痢、おう吐、皮膚炎などを引き起こしてしまいます。直接命にかかわるケースは少ないですが、猫が触れないように注意しましょう。

ユリ、チューリップ、すずらん

ユリ科の植物は、猫にとって最も危険な植物のひとつです。葉や花はもちろん、花粉を少し摂取しただけでも、急性腎不全を引き起こし、死に至る危険性が高いのです。猫のいる家庭で、これらの植物を部屋に置くのはやめましょう。

アロマオイルとキャンドルまた、最近はアロマオイルなどの精油を蒸発させ、香りを発生させるインテリアグッズを室内に置いたり、アロマキャンドルやお香を焚く方が増えてきました。人間にとっては良い香りでも、猫にとっては体内にとりこまれることで害になる場合があります。大切な猫ちゃんのためにも、“香り系“グッズには気をつけましょう。

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監修: 東京猫医療センター 服部幸
監修: 東京猫医療センター 服部幸
2003年、北里大学獣医学部卒業。
SyuSyu CAT Clinic院長、アメリカのテキサス州にある猫専門病院の研修プログラムを経て、2012年、東京猫医療センターを開院する。2013年には、アジアで2件目となるISFM(国際猫医学会)のゴールドレベルの認定を取得。
10年間にわたり、猫の専門医療に携わる。
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