猫が迷子になったら その3~実働編~

ダミーチラシ

愛する飼い猫が迷子になっちゃったら、飼い主は平常心ではいられません。

どうやって探したらいいの? 探し方のコツは?

イザというときに役立つアドバイスを、日本動物探偵社の鈴木美佐男さんからいただきました。

日本動物探偵社・鈴木美佐男        

鈴木美佐男氏

鈴木美佐男氏

1985年から30年以上、迷いペットの捜索に携わる。

行政からの依頼にも対応し、雑誌や新聞、テレビの取材も数多く受けている。

犬、ウサギ、フェレット、鳥、亀などあらゆるペットの捜索をするが、

特に猫の捜索を得意とする。

マンガ『探偵ブル』の主人公・犬井のモデルでもある。

http://www.pet-tantei.info/

その1の記事はコチラ⇒猫が迷子になったら その1~導入編~
その2の記事はコチラ⇒猫が迷子になったら その2~捜索チラシ編~

――チラシも作って、いよいよ実際に探す段のポイントを教えてください。

とにかく、いなくなった場所の周辺を歩いて探すことです。犬の場合は遠くまで移動している可能性があるので自転車を使うことがありますが、猫の場合は半径200~300m、広くても半径1㎞以内にいることがほとんどです。だから歩いて探すのが基本。
猫は高いところにも上れるし、狭い場所にも入り込めます。ですから裏道や家と家の隙間など、近くで隠れられそうな場所を徹底的に探してください。

知らない場所に出てしまって怯えている猫は、一カ所にじっと隠れていることが多いもの。そして飼い主が来ても怖がって出てこないことも多い。

知らない場所に出てしまって怯えている猫は、一カ所にじっと隠れていることが多いもの。そして飼い主が来ても怖がって出てこないことも多い。

家から脱走してしまったなら、まず隣近所に挨拶に行き、チラシを渡して事情を説明してください。何も伝えずに探すと怪しまれる原因になります。そのおうちの方にお庭や家の裏などを見てもらったり、その方の許可が取れるなら入らせてもらって探しましょう。物置など、一見「こんなところにいるわけない」と思う場所でも、猫は入ります。

また、詳細な地図を用意して、書き込みながら探すとよいです。まずは猫がいなくなった地点の半径300mくらいの地図があればよいでしょう。

町内会で配られる住宅地図や、ネットで見られるMapをプリントして持ち歩こう。

町内会で配られる住宅地図や、ネットで見られるMapをプリントして持ち歩こう。

捜索チラシを持ち歩いて街頭に張りながら探します。貼った場所はあとではがせるよう、地図に書き込みましょう。

何にでも例外はあるので一概には言えませんが、屋外で犬を飼っているおうちには、猫はいないことが多いです。逆に、猫を飼っているおうちは住人が猫好きですから、知らない猫(迷い猫)にエサをやっている可能性も。

地域猫活動をしている方や、野良猫に毎日エサをあげに来ている方は、新参者の猫(迷い猫)を見かけている可能性があります。チラシを渡しながら聞いてみましょう。

――捜索チラシと地図のほかに、持ち歩いたほうがいいものはありますか? キャリーバッグとか……?

キャリーバッグを持ち出すのは、猫の居場所を見つけてからです。まずはどこにいるかを見つけるのが先です。最初から持ち歩くと荷物になって効率が悪いです。ほとんどの迷い猫は居場所を決めたらそこから動きませんから、居場所をつきとめてからキャリーバッグを取りに戻ってもいなくなることはほとんどありません。
少量の猫用おやつやマタタビ、懐中電灯は一応持っておいたほうがよいでしょう。

――猫は夜行性なので、夜間に探した方がよいのでしょうか?

確かに、我々も夜間に探すことはありますが、ほとんどの場合、朝と夕方に探して見つかっています。
猫は正確には「夜行性」ではなく「薄明薄暮性」です。つまり、明け方と夕方の薄暗い時間に最も活発になる動物です。朝早く猫に起こされる経験のある飼い主さんは多いかと思います。
エサやりさんからエサをもらっている場合も、日中に公園などに来ていることになりますよね。

夜は、猫の目が懐中電灯の明かりを反射したりして見つけやすい部分もありますが、静かですから、こちらがちょっと動くとその物音に反応して逃げることも多いです。

迷子の猫

――猫の居場所がわかったあとの、捕まえ方を教えてください。

猫が警戒していないようなら抱きかかえて帰ることもできますが、たとえ相手が飼い主さんだとしても、猫が警戒しているときは威嚇してきたり、再び逃走する可能性があります。当然、見知らぬペット探偵に対しては警戒していますから、警戒心を和らげることが必要です。

やはり効果的なのは“餌付け”。それもいつものフードでなく、遠くからでもわかるにおいの強いウエットフードが効果的です。
以前行った方法では、魚を網で焼いて煙を出す方法が一番効果がありましたが、都会ではそれは難しいでしょうから、人用のサンマ缶などがおすすめです。

当社では、オリジナルの捕獲機を用意して、捕獲機の中にエサを仕込み、中に入るまで待つ方法が一番よいと思っています。捕獲機のレンタルも行っています。

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日本動物科学研究所所属・編集者&ライター 富田園子
日本動物科学研究所所属・編集者&ライター 富田園子
幼い頃から犬・猫・鳥など、つねにペットを飼っている家庭に育つ。
猫雑誌の編集統括を8年務めたのち、独立。
哺乳類動物学者の今泉忠明氏に師事。
現在は5匹の猫と暮らす。
編集・執筆を行った本に『マンガでわかる猫のきもち』『幸せな文鳥の育て方』(大泉書店)、『フレブル式生活のオキテ』『シュナ式生活のオキテ』(誠文堂新光社)、編集を担当した本に『猫とさいごの日まで幸せに暮らす本』(大泉書店)などがある。5匹の猫と暮らす愛猫家。
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