獣医師が解説!猫ちゃんの便秘と下痢への対処法

猫_トイレ

私たちと同じ、猫ちゃんだってなんとなく調子の悪い日もあるし、寒さや食べたものによってはウンチが少し便秘気味だったり、下痢気味だったりすることはあります。便秘や下痢は、対策をすることで改善する場合もありますが、程度が激しいものや、慢性化してしまったものは別。病気につながるサインとして考える必要があります。便秘や下痢はどうして起こるのか、また受診したほうがよいのはどんなときかを考えてみます。

便秘になったらどうすればいい?

猫 便秘ずっと硬くてポロポロしたウンチをしている、2日以上ウンチが出ていない、というならそれは明らかな便秘状態です。猫が便秘になると何度もトイレに行ったり、トイレ周辺をうろうろしたりするようになります。そしてウンチを出そうとしても出すことができない、といった状態が見られます。

便秘の理由

猫は体の構造上、犬よりも便秘を起こしやすいと言われており、ウンチも硬くなりがちです。とくに高齢になると消化機能や筋力が衰えて便をうまく押し出せなくなってしまうので、ウンチがつまりがち。また冬季は、寒いので運動不足になり水分摂取量が減ることで便秘になりやすい時期です。

そのほか、便秘の理由としては、毛玉を飲み込んでため込んでいる、フードが合っていない、トイレが汚れているなどのストレス、事故によって骨盤の形が変わったことで便が通りにくくなっている、など。そして病気によるものです。

まず試してみることは

猫のトイレ まずは食べているフードを見直してみることです。繊維質が多めのフードを試してみるのも一つの手。その場合は、ごはんとともに飲む水の量が足りているかも大切なので、水分を多めにとらせることも心がけて。運動不足も便秘の原因になりますから、日ごろから気をつけてあげたいですね。毛玉対策には、日ごろからのブラッシングが大切。毛玉になりがちな長毛種の猫はとくに心がけましょう。

マッサージで便をうながすのも有効な場合があります。また、小さじ1杯のヨーグルトで便が柔らかくなることもあるので、食事制限がなければトライしてみても。

そして、トイレが不潔だと、がまんしてしまい、結果として便秘になるので、トイレ掃除をして清潔を保つことは重要です。

3日以上便秘状態が続いたら受診しよう

便秘をそのままにしておくと、ウンチが大腸にたまってきて「巨大結腸症」という病気になることがあります。 便秘状態のウンチが3日以上、あるいはまったく出ない状態が2日続く、おなかをさわると嫌がるようであれば、病気のサインである可能性があるのですぐに病院に行きましょう。

下痢になったらどうすればいい?

猫 下痢柔らかいウンチ(軟便)、水っぽいウンチ、ほぼ液体のウンチ、そして排便の回数が増えたときも下痢の症状として考えます。 1、2回くらい、下痢っぽいウンチが出たときでも、元気も食欲もあるようならば、あまり問題はありません。半日ほど様子をみてみましょう。

食事に脂肪分の多いフードを与えなかったか? 水分をとりすぎなかったか? 冷えたところにいなかったか?などを考え、対策をとります。そのあとに健康なウンチになるようであれば安心です。

気をつけたい下痢は

ウンチの状態がどんどんゆるくなっていく、柔らかいウンチが何日も続く、あるいは泥状・水状のウンチが24時間以上続いているようならば、注意信号です。動物病院に相談して、受診するようにしましょう。また下痢が続くと、脱水してしまうので、そのことも危険です。子猫は体力がなく、衰弱してしまう危険があるので、下痢の症状が見えたら様子を見ずにすぐに病院へ。

激しく下痢をしている、何度も下痢をするという場合、食欲がなかったり嘔吐していたり他の症状もあるという場合、ウンチが血混じりの場合、毎日一回程度の下痢が数日続く場合、虫を吐いている,または下痢の中に虫がみられた場合は、すぐに受診するようにしましょう。

下痢のチェックポイント

受診の際は下痢の状態を獣医師にきかれますので、答えられるように確認しておきたいですね。

<状態> 水のようなウンチかやわらかいウンチか

<量>  下痢ウンチの量は普段よりたくさん出ているか

<頻度> 日に何回下痢をするのか、いつから始まってどのくらい続いているのか

<様子> 下痢をするときにきばっているか、トイレ以外でもらしてしまったか、下痢ウンチが肛門から勢いよく吹き出したか、嘔吐はあるか、元気と食欲はあるか、おなかが痛くてうずくまっているか

<色>  血が混じっているか、黒い色か、ベージュっぽい色か?

<臭い> 下痢ウンチは悪臭を放つか

動物病院にウンチを持って行く

ichanウンチの異常を発見し、動物病院に連れて行くとなったら、できるならば、異常のあったウンチを持参するとよいでしょう。採取する量は親指の先程度で充分。採取したウンチは、ティッシュや布などに包まず、ラップフィルムで包むか、プラスチックの容器や紙コップに入れて持っていきます。

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監修: 東京猫医療センター 服部幸
監修: 東京猫医療センター 服部幸
2003年、北里大学獣医学部卒業。
SyuSyu CAT Clinic院長、アメリカのテキサス州にある猫専門病院の研修プログラムを経て、2012年、東京猫医療センターを開院する。2013年には、アジアで2件目となるISFM(国際猫医学会)のゴールドレベルの認定を取得。
10年間にわたり、猫の専門医療に携わる。
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