猫が餌を食べない!食欲不振の原因とは?

Gray cat and dry food

最近、ご飯を食べてくれないな…と思うことはありますか? 猫ちゃんは気まぐれでご飯を突然食べなくなったり、偏食したりと、いわゆる「ムラ食い」をします。ですが同時に「絶食」には弱い動物でもあります。食べられない状態が続くと、おそろしい脂肪肝という病気をまねいてしまうこともあるのです。ご飯をまったく食べない状態が続くようなら危険信号です。

また、食欲不振ということ自体は、ほとんどの病気で見られる症状で、個々の病気に直結するわけではありません。まずは、病気による食欲不振なのか、それ以外の理由によるものなのかを見極め、いつの段階で受診をするのかを判断しましょう。

食欲チェック ― どれくらい食べないと問題?

食欲があるかどうかというのは、健康のバロメーターになりますよね。猫の食欲にはムラがあり、一食分食べなかったくらいで、また見た目にも元気そうなら半日~一日くらいは問題ありません。普段、一日にあげている食事量よりも大幅に少ない量しか食べないというのが食欲不振の始まりですが、本当の食欲不振の場合は、その後も続きます。そしてまったく食べない絶食状態が続くのは非常に危険なサインです。

生後半年くらいまでの子猫の場合で12時間、1歳以上の猫で24時間以上、まったく食べない状態が続いて元気がない場合は、何らかの病気や障害を抱えている可能性がありますので、すぐに動物病院へ。また、食事の量に極端な増加がある場合も動物病院に相談したほうがよいでしょう。

もし食べない状態が3日以上続くと、肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝(肝リピドーシス)」をまねく危険があります。脂肪肝は人間の場合は、食べすぎなどが原因のように思われがちですが、猫の場合は絶食によって発症します。脂肪肝は、肝不全の原因となるこわい病気です。

食欲不振をまねく原因は?

猫は食欲にムラが出る傾向のある動物。正常な行動としての食欲不振もあります。たとえば興奮したり怖がっているときは、食欲がなくなります。引越しや旅行の後など環境の変化、発情期のメス、分娩の前後など繁殖期も食欲がなくなる傾向にあります。 さらに食事の内容に問題がある場合もあります。フードに飽きた、外にだしっぱなしで冷えているからなどです。飼い主さんが食事にもっと神経を注ぎ、猫の食事ストレスを軽減するよう、工夫してあげる必要がありますね。

また、高齢になると、飲み込む力や嗅覚が衰え、また代謝が低下してそれほどエネルギーを必要としなくなることから、食欲は衰えます。できる限り、食べ物から栄養をとってもらえるように、年齢に応じた食事を考えることも大切ですね。

では、そうではない病気が原因の場合はどうしたらいいのでしょう?

食欲不振と他の症状が一緒に見られるか?

Gray striped cat eats dry food, isolated on white

食欲不振が起きるのは、消化器系の病気、感染症にかかった、体力が落ちて発熱している、その他内臓の病気によるものなど色々な原因が考えられます。また口内炎ができていて口が痛いから食べられない、ということもあります。食欲不振だけでなく、他の症状が見られないか確認しましょう。

熱や痛みがある場合は、うずくまって元気がない状態が見られます。それ以外にも、下痢、嘔吐、血尿、結膜炎などの症状がないか注意してみましょう。食欲不振とともに、こうした他の症状が見られる場合は緊急度が増します。

異常に食べ過ぎる、食べているのに痩せる場合は?

猫は人間と違い、ストレスのときにはヤケ食いをせずに食欲不振になります。ですから過度な食欲や、食べてもやせてしまうという場合は、病気の可能性が高いと考えられます。原因として考えられるのは、糖尿病、甲状腺機能亢進症によるもの、そして寄生虫です。甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。糖尿病、甲状腺機能亢進症は加齢とともにリスクが増えるので、注意しましょう。

糖尿病、甲状腺機能亢進症について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

‘猫の糖尿病【老猫の5大疾病】’

‘猫のバセドウ病(甲状腺機能亢進症)’

猫がご飯を食べない、ということには、精神的にせよ、身体的にせよ、何らかの原因があるはずです。その小さなシグナルを見逃さないよう、普段から食事や水の状態、尿・便などの排せつ物の状態をチェックしておきたいですね。

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監修: 東京猫医療センター 服部幸
監修: 東京猫医療センター 服部幸
2003年、北里大学獣医学部卒業。
SyuSyu CAT Clinic院長、アメリカのテキサス州にある猫専門病院の研修プログラムを経て、2012年、東京猫医療センターを開院する。2013年には、アジアで2件目となるISFM(国際猫医学会)のゴールドレベルの認定を取得。
10年間にわたり、猫の専門医療に携わる。
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